■地域のご案内  黒沢峠 〜 市野々 〜 桜峠

★越後米沢十三峠と市野々(いちのの)宿
 新潟県下越地区と山形県米沢地区を結ぶ街道は荒川に沿って伸びてい
ましたが、高い山越えや急傾斜地が多く難所の連続でした。そこで16世紀
前半、米沢を治 めていた伊達種宗(政宗の曽祖父)はより緩やかな新し
いルートの開設を始めました。
 17世紀代に入ると、会津から移封されてきた上杉家が旧領地である越後
とのつながりを強化するため、13の峠道と宿場町で越後と米沢を結ぶ越後
米沢街道の整備を本格的に開始しました。これを強力に主導したのが知
将直江兼継です。
 兼継は峠道を改修・改良すると同時に、品物をリレー方式で次の宿場町
まで輸送する「駅伝制」の整備にも取り組みました。これによって物流が飛
躍的に向上し、越後と米沢のちょうど中間の市野々は、文字通り市が並ぶ
交通の要所として栄えました。
 この街道は明治11年に現在の国道113号線の基礎となった旧国道が開
通すると十三峠は急激に廃れ、忘れ去られていきました。
 そこでこの貴重な歴史街道を文化遺産として後世に 残すため、黒沢峠
敷石道保存会が昭和55年から発掘と保存活動を開始し、1,600段の敷石
の黒沢峠が見事によみがえりました。黒沢峠は町指定文化財(史跡第2
号)に登録されています。



黒沢峠の敷石道


★不動出生橋(ふどういずるぎばし)
 横川ダムの建設によって黒沢峠と桜峠を結ぶ道が水没することとなりま
した。そこでこの貴重な歴史の道をつなぐために建設されたのが「不動出
生橋)です。この橋はダム湖の水位が下がる夏の間だけ姿を現す沈下橋
で、6月16日〜9月30日の天気が良い日だけ渡ることができます。
(写真右側の青い橋が不動出生橋です。)




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